戦いすんで… また始まる？

　　日曜に選挙があったことは日記に書きましたが、当然のことながら日曜からマスコミは選挙の話題ばかりです。

大統領選挙に関しては、当初の予想では与党の女性候補が楽勝すると見られていましたが、しかしながら下馬評を裏切って過半数以下の46パーセントしか票を得られなかったために今月30日の二次選挙に持ち越されることになりました。

それはそれでいいのですが、また20数日間にわたってＴＶでラジオで毎日毎日、候補者の選挙宣伝を見させられたり聞かされたりすると思うとウンザリします　

選挙では多くの上院および下院議員が選出されたわけですが、今回の選挙でたいへん話題になったのが有名人候補。

セレブ議員とか有名人議員は別段目新しいものではありませんが、ある小政党はチリリッカというコメディアンを候補に推したて、見事に全国一の得票数（130万票以上）で下院議員に当選していましました。

有名人の知名度ってスゴイものです

コメディアンとしては人気のあるチリリッカ氏だが…

Lobyはこのチリリッカ氏に対して個人的には恨みも何もないのですが、この人の選挙ＰＲを見ると政治に対してまったく知識がないのか、または笑い話しのネタにしているとしか思えませんでした。

「救済を必要としている人たちを救わなければならないんだよ。救済を必要としている人たちって私の家族のことだよ。。。」

「私は下院議員って何をする人なのか分からないけど、私に投票してくださ～い」

とこんな調子

どこまでがふざけで、どこまでが本当かわかりませんけど、

常識あるものから見たら政治をおちょくっているとしか思えない言葉です

それでも勝てば官軍でトップで当選したものだから、マスコミの注目の的です。

ちなみにブラジルの選挙法では、議員選挙の場合、当選するために必要な最低限の票数が各選挙区別で決められており（有効票÷議席数）、今回、サンパウロ州から立候補した議員候補の場合は最低30万票必要で、その票数を越えた票は多く票を獲得した候補と同じ政党の他の候補の得票として計算されます。

したがって、チリリッカ議員候補が130万以上の票を獲得したということは、全然当選ラインになかった他の議員候補を3人も便乗当選させてしまうという余剰効果を生み出しました。

チリリッカ氏を担ぎ出した小政党もそれを計算してコメディアンを担ぎ出したわけですが。。。

ところがところが。。。

最新ニュースによれば、チリリッカ氏は非識字者（読み書きできない）なので議員には就任できないとか。

告発をしたのはライバル政党ではなく選挙検察局で、選挙裁判所はこの告発を受理、チリリッカ氏を召喚し、筆記テストを行う予定だとか。

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ちなみにチリリッカというのは芸名で、チリリッカという雑草からとったようですが、この草は葉の端面に鋭い鋸状のとげがあり、知らずに触れると簡単に怪我をする。そのためこの草をたらして倉庫などのコウモリ避けに利用するとか。

コウモリ避け云々は聞いたことはありませんが、このチリリッカ草は根の先に数珠のような玉があり、そこから新たに芽が生えます。その数珠風根っこは次々に増殖し、しまいには芝生だろうと畑だろうとお構いなしにチリリッカだらけになってしまいます。

この玉から新しい芽が生えどんどん増殖する　　　黄色い花のチリリッカは他の雑草に負けないで増える

　　

このようにたいへん始末の負えない雑草ですが、それだけ生命力の強い、たくましい雑草ということですね。

北東部の貧しい家庭出身のチリリッカ氏も、同名の雑草のようにたくましくいき続けるのでしょうね。

でも利己主義的な政治家に利用されることだけはやめてほしいものです

タグ：ブラジル　選挙

コメント 3

日本のタレント参議院と同じような感じですね。
票の数がすごい・・・
by sorasora (2010-10-06 23:40) 

こんばんは。
日本のこの前の参院選と同じですね。
柔道しかできない者やらなんやら・・・
いつの間に政治がトレンディー化したのだろう・・・
by perseus (2010-10-07 02:00) 

≫sorasoraさん、日本のタレント議員も人気で票集めをするかも知れませんが、選挙ＰＲで悪ふざけみたいな言動はしないと思います。
やはり国民を代表して議員になろうかという人には最低限の節度が必要だと思うのですが。。。

≫perseusさん、こんばんは。
タレント議員、スポーツマン議員もいいですけど、やはり常識のある人間でないと困りますね。常識も節度もない人間が議員になって何をする（しない？）のか心配です。。。

≫cerulean_blueさん、ご訪問＆nice!ありがとうございます。



by Loby (2010-10-08 20:14)