五彩のヴェール [映画&DVD]
前回は、"最近観たDVD"ということで、ジャナーリズム作品を2本、それとドラマを1本紹介するつもりでしたが、ジャナーリズム作品の説明が長くなりすぎたのでドラマは別に取り上げることにしました。
このドラマは『The Painted Veil』(邦題『五彩のヴェール』2006年 中国/米国)で、原作は英国小説家サマセット・モームの小説『The Painted Veil』を映画化したものですが、なぜか日本では未公開。
サマセット・モームの小説をベースとしているだけあって、内容がしっかりした作品です。それとやはりドラマの背景となる中国奥地の風景が素晴らしい。時代設定も文句なしです。
監督はジョン・カーランで、ナオミ・ワッツとエドワード・ノートンが主演&制作も手がけています。
Loby自身はナオミ・ワッツのファンで、ほかにも『21グラム』(これも結構面白い作品です)ももっていますけど、Wikipediaで見たらナオミの映画ってほとんどが日本未公開となっています!(なぜだろう?ナオミって日本で人気ないのか知らん?)
さて、ざっとあらすじです。
作品の舞台は1920年代。イギリス上流階級の娘キティ(ナオミ・ワッツ)は、結婚しなければ恥となる年齢を前に、中流階級出身でキティの父親の弟子だった真面目な青年、ウォルター(エドワード・ノートン)のプロポーズを受け入れ、ウォルターは細菌学を研究する医学博士であり、赴任地である上海にキティを連れて帰る。
しかし、真面目さ仕事はできることが取り柄で女性のもてなし方もろくに知らないウォルターと、テニスやゴルフやダンスの毎日になれた生活のキティがうまくいくはずもなく、退屈をもてあましたキティは上海で英国人外交官と不倫関係になってしまう。妻の不貞に気づいたウォルターは、コレラがはびこる中国奥地の村での仕事(治療)を引き受け、そこにキティを連れて行くことを決める。
キティは反対したが、「来ないなら(不貞の)理由を世間に明らかにした上で離婚だ」と脅す。
キティは愛人の外交官に助けを求めるが、彼は自分の家庭と将来を犠牲にするはずもなくキティを見捨てる。
離婚だけならいいが、スキャンダルを受け入れる自信までないキティは、仕方なくウォルターについてコレラの万円する奥地行くことにする。
ウォルターは現地の中国国民党軍将校の協力を得てコレラ対策を考え始める
ウォルターとしては、自分を馬鹿にしたようなキティの振舞い(不貞)に対し、奥地のコレラの万延している村へ連れていって仕返し的にキティに苦労をさせることが目的だった。
陸路を2週間もかかって村に到着。水路だとさらに旅程を短縮できたのだが上に述べた理由によりわざと日数がかかる陸路でキティを困惑させたのだ。(こんなところにもウォルターの子供っぽさが表れていますね)
ようやく村に着いた二人だが、もっぱら研究所で顕微鏡相手の仕事ばかりで臨床なんかしたことのなかったウォルターはコレラのあまりの凄惨さに驚くが、劣悪な衛生環境の村の病院で患者を治療を始める。伝染病に対する根本的治療の知識のあるウォルターは、きれいな水を供給するなどインフラ整備まで手がけて奮闘する。
一方、上海よりさらに退屈な村で生活することを余儀なくされたキティは、退屈しのぎにイギリス人の修道尼たちが地元貢献で行っている孤児の面倒をみる仕事をボランティアで始めた。
当時、中国ではナショナリズムの運動が高まりつつあり、外国人、特に香港を植民地化していた英国に反発するグループが台頭しつつあるという不穏な状態だった。
そんな状況の中で、お互いしか頼る人間がいなくなり、冷たかった夫婦の間柄に変化がきざしはじめる。
キティが毎日のように着替える可愛い衣装がいかにも場違いに見える貧しい中国奥地の村を舞台に、二人は人間としても夫婦としても成長して行く...
と、まあこのようなストリーなのですが、さすが「人間の絆」を書いたサマセット・モームだけあって、逆境の中での人間としての成長が見事に描かれています。作品ではようやく愛を育て始めた二人の上に予想もしなかった(予想した人もいるでしょうけど)ハプニングが起こり終末へと向かうわけですがとにかく見応えのある映画です。
ちなみに本作は3回目の映画化で、最初は1934年にグレタ・ガルボ(古い女優さんなんでLobyは知りません)主演で『彩られし女性』というタイトルだったそうです。
ブラジルで発売されたDVDのタイトルは『恋の目覚め』。オリジナルタイトルとは似ても似つかないタイトルの翻訳ですが、ストリーを要約するとこんなもの?
このドラマは『The Painted Veil』(邦題『五彩のヴェール』2006年 中国/米国)で、原作は英国小説家サマセット・モームの小説『The Painted Veil』を映画化したものですが、なぜか日本では未公開。
サマセット・モームの小説をベースとしているだけあって、内容がしっかりした作品です。それとやはりドラマの背景となる中国奥地の風景が素晴らしい。時代設定も文句なしです。
監督はジョン・カーランで、ナオミ・ワッツとエドワード・ノートンが主演&制作も手がけています。
Loby自身はナオミ・ワッツのファンで、ほかにも『21グラム』(これも結構面白い作品です)ももっていますけど、Wikipediaで見たらナオミの映画ってほとんどが日本未公開となっています!(なぜだろう?ナオミって日本で人気ないのか知らん?)
サマセット・モームの「The Painted Veil」
さて、ざっとあらすじです。
作品の舞台は1920年代。イギリス上流階級の娘キティ(ナオミ・ワッツ)は、結婚しなければ恥となる年齢を前に、中流階級出身でキティの父親の弟子だった真面目な青年、ウォルター(エドワード・ノートン)のプロポーズを受け入れ、ウォルターは細菌学を研究する医学博士であり、赴任地である上海にキティを連れて帰る。
ウォルターはパーティでキティを見て一目惚れする
二人は結婚し、上海へ向かう
しかし、真面目さ仕事はできることが取り柄で女性のもてなし方もろくに知らないウォルターと、テニスやゴルフやダンスの毎日になれた生活のキティがうまくいくはずもなく、退屈をもてあましたキティは上海で英国人外交官と不倫関係になってしまう。妻の不貞に気づいたウォルターは、コレラがはびこる中国奥地の村での仕事(治療)を引き受け、そこにキティを連れて行くことを決める。
キティは反対したが、「来ないなら(不貞の)理由を世間に明らかにした上で離婚だ」と脅す。
キティは愛人の外交官に助けを求めるが、彼は自分の家庭と将来を犠牲にするはずもなくキティを見捨てる。
離婚だけならいいが、スキャンダルを受け入れる自信までないキティは、仕方なくウォルターについてコレラの万円する奥地行くことにする。
奥地の村へ向かうウォルターとキティ
上海の豪華なアパートから山荘のような家に...
ウォルターは現地の中国国民党軍将校の協力を得てコレラ対策を考え始める
現地の病院で中国人医師と
キティはさらに退屈な生活を送り始めることになる
退屈しのぎに阿片をためすキティ
ウォルターとしては、自分を馬鹿にしたようなキティの振舞い(不貞)に対し、奥地のコレラの万延している村へ連れていって仕返し的にキティに苦労をさせることが目的だった。
陸路を2週間もかかって村に到着。水路だとさらに旅程を短縮できたのだが上に述べた理由によりわざと日数がかかる陸路でキティを困惑させたのだ。(こんなところにもウォルターの子供っぽさが表れていますね)
ようやく村に着いた二人だが、もっぱら研究所で顕微鏡相手の仕事ばかりで臨床なんかしたことのなかったウォルターはコレラのあまりの凄惨さに驚くが、劣悪な衛生環境の村の病院で患者を治療を始める。伝染病に対する根本的治療の知識のあるウォルターは、きれいな水を供給するなどインフラ整備まで手がけて奮闘する。
一方、上海よりさらに退屈な村で生活することを余儀なくされたキティは、退屈しのぎにイギリス人の修道尼たちが地元貢献で行っている孤児の面倒をみる仕事をボランティアで始めた。
当時、中国ではナショナリズムの運動が高まりつつあり、外国人、特に香港を植民地化していた英国に反発するグループが台頭しつつあるという不穏な状態だった。
そんな状況の中で、お互いしか頼る人間がいなくなり、冷たかった夫婦の間柄に変化がきざしはじめる。
キティが毎日のように着替える可愛い衣装がいかにも場違いに見える貧しい中国奥地の村を舞台に、二人は人間としても夫婦としても成長して行く...
と、まあこのようなストリーなのですが、さすが「人間の絆」を書いたサマセット・モームだけあって、逆境の中での人間としての成長が見事に描かれています。作品ではようやく愛を育て始めた二人の上に予想もしなかった(予想した人もいるでしょうけど)ハプニングが起こり終末へと向かうわけですがとにかく見応えのある映画です。
ちなみに本作は3回目の映画化で、最初は1934年にグレタ・ガルボ(古い女優さんなんでLobyは知りません)主演で『彩られし女性』というタイトルだったそうです。
『五彩のヴェール』の予告編動画
ブラジルで発売されたDVDのタイトルは『恋の目覚め』。オリジナルタイトルとは似ても似つかないタイトルの翻訳ですが、ストリーを要約するとこんなもの?
2010-04-23 05:45
あしあと(19)
コメント(5)
≫ひろたんさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫momottyさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫xml_xslさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫okin-02さん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫perseusさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫enosanさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
by Loby (2010-04-23 21:33)
映画、ストーリーを読んだら見たくなってしまいましたよ。
by y-tanaka (2010-04-24 10:15)
嫉妬と逆襲、そして互いを必要となり、人間として成長へと、何だかドキドキしそうな作品ですね。面白そう。w (´∀`)ノ
(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2010-04-24 17:33)
グレタ・ガルボ、知っています。
正統派の美人でした。
アンナ・カレニナ(アンナ・カレーニナ)の第1作目にも主演しています。
五彩のヴェールの映画に主演していたとは知りませんでした。
by 青い鳥 (2010-04-25 20:08)
≫y-yanakaさん、たいへん素晴らしい作品です。出来れば是非観ていただきたいですね^^
≫モッズパンツさん、三国志に出てくるような中国の景色を見るだけでも映画(DVD)を観る価値あります^^
≫青い鳥さん、グレタ・ガルボのアンナ・カレニーナは知りませんでした。
って言うか、グレタ・ガルボの作品ってほとんど観たことありません(・_・;
≫sorasoraさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫k-yanさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫yukioさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫me-coさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫ひろきさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
by Loby (2010-04-26 23:43)