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「スパルタの300」は史実とはかなり違う^_^; [日記]

 『300(スリーハンドレッド)』を観に行きました。
観る前に、ちょっと歴史で「テルモピュライの戦い」とは、実際にどんな戦いだったのかを勉強。
この作品は、『シン・シティ』で知られるフランク・ミラーによる同名コミックの映画化だそうですが、史実とはかなり違うストリーとなっています。 

スパルタ王レオニダスは、歴史では「テルモピュライの戦い」で早々に討ち死にし、ペルシャ軍に首を切られ見せしめのために磔にさせられたのをスパルタ軍が必死でなきがらを取り返したそうです(その後、テルモピュライのスパルタ軍は全滅)。 また、ペルシャ軍にテルモピュライの迂回路を教えたのは、ノートルダムのせむし男のようなスパルタ人ではなく、ギリシアの地元民(もちろんスパルタ人ではない)。

もう一つ。 レオニダス王は、ペルシャ軍が迂回路を回って退路をふさぐと分かった時に、部下の一人をスパルタへ帰し、ギリシア軍をまとめて反攻を開始するよう指示するのですが、これもウソ。「テルモピュライ」でスパルタ軍が勇敢に戦って全滅したのを伝えたのは、レオニダス王が逃亡させた、他のギリシア都市兵だそうです。
また、映画のラストシーンでは、この「テルモピュライ」から帰したスパルタ兵がスパルタの全軍10万人と他の都市軍20万人、合計30万人を率いてペルシャ軍への反攻が始めるところで終わりますが、歴史では、当時のスパルタ軍は多くて1万人程度。 スパルタ人の人口そのものが5万人くらいだったので、10万なんてとてもじゃないけど無理な話し。

まあ、娯楽映画だと思って観れば面白いでしょうけど、息をもつかせぬような殺戮の連続、飛び散る血、中を舞う腕、足、首(!)と、まるで最近のヤングが好んでする戦闘ゲームみたいな内容の映画なので、この手の作品を好まない人は、ギリシア歴史の本でも読んだ方がマシかも知れませんね。

                       【「スパルタの300」のシーン】

             

             

             

             


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yoocomint

お久しぶりです!!
歴史映画大好きです
あまり見ていませんが、好きです
見たいな~と思いましたが、日本ではどうなんだろう!?
公開されるのかしら~
by yoocomint (2007-04-09 10:40) 

Chika

「300」良かったですぅ^^

僕も最後のシーンは、字幕で「1万人のスパルタ軍」とあるのを見ました。
きっと史実とは異なるのでしょうね。でも、横にいた彼女が少し引き気味の
戦闘シーンは圧巻でした。「R-15指定」ならぬ「カップル禁」とかにしてくださぁーい^^;
by Chika (2007-06-13 03:32) 

みたか

うん。スパルタ1万、他のギリシア軍2万の、計3万ですね。この数字は史実通り。ただ、実際にはペルシア軍は100万もいなかったのじゃないかということで、その数字の方はドラマティックにするためのはったりかも。
それよりも、最終的に勝ちを決めたのはアテネ軍による海戦だという部分を見せていない点で、やや歴史をはしょってはいますね。
by みたか (2007-06-21 13:51) 

hiro

はじめまして。
史実とフィクション(アメコミ)を比較されてもいかがなもので。

by hiro (2008-03-21 03:35) 

太宰お猿

フィクションの面白さをきっかけに史実に興味を抱くようになれば、それはそれで良いことのような気がします。
史実とフィクションの違いを知る事も、もちろん大切ですけどね。
by 太宰お猿 (2009-03-01 08:33) 

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