セーラ・ガウーシャ旅行記 【その弐】 グラマードの街並み [ブラジル見てある記]
サンパウロ市から南リオグランデまでの旅行には、長距離用観光バスを利用。
長距離バスは、当然のように長い距離を走るため、乗客が快適に旅行されているように作られていますが、この時、旅行者が用意したバスはラッキーにもスペシャルバスでした。
というのは、通常、バスは通路を挟んで両側に2シートずつで一列4シートなのですが、このバスはブラジルでたいへん有名なサンバ&パゴデ音楽グループ、エザウタサンバ(Exaltasamba)のツアー用に特注で作らせたバスだったのです。同グループは残念ながら今年解散しましたが、スペシャルバスは残りました。
そして、このグループのボーカルの一人がなんと体重160キロもあるという
巨漢なので、シートも特注で作らせ、一列に3シートという、白鳳や日馬富士などでもゆっくり座れる大きさのシートだったのです。
エザウタサンバで歌う体重160キロのペリクレス歌手
サンパウロから最初の目的地(前回紹介した)アントニオ・プラド市までは距離は1100Km。
途中、パラナ州の町で一泊し、翌日にアントニオ・プラド(前回紹介)に到着。
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次の目的地、グラマード市までは130Kmほど。
アントニオ・プラドの町から約2時間ほどかかって、夕刻にグラマードに到着しました。
宿泊はアルペンハウス・ホテル。
旅行会社直営のホテル(旅行会社ってもうかりますね)で4階建てのように見えますが、斜面に建てられており、実際は7階建てです。
写真は翌朝の朝食の時のものも写っていますが、旅の楽しみの一つ『食べる』を十分に満足させる豪華な食事でした。
ロビーには暖炉もあり、ゆっくりくつろげます。(下、最初の写真)
2枚目の写真はレストランのスイーツ類
3枚目は温水プール。温泉みたいな感じで、ここでバスでいっしょになったほかの乗客の方たちとボールで遊んだりしてたっぷりカロリー消費しました。
これは宿泊した部屋。リビング&寝室の2部屋がある、なかなか豪華な部屋でした。
寒いところなので各部屋とも暖房設備があります(トイレにもありました)。
ブラジルのホテルで、クーラーがあるのは普通ですが、暖房設備、それも本格的なものが備わっているのを見るのはめずらしいです。
それだけ冬には冷え込むということですね。
(昔はこのあたりでも冬には雪が降っていたそうです。近年は温暖化のせいか、まったく降っていません)
さて、それでは簡単にグラマードの説明です。
グラマード市
海抜:830メートル
人口:3万2千人
面積:23万7千平方km
気候:亜熱帯気候
アントニオ・プラドからグラマードへのルート
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グラマードはドイツ系移民の多い町。
前回、日記のトップでも一枚載せましたが、街の通りもドイツ風な家が建ち並んでいます。
ホテルにチェックインしたあとは自由時間だというので、仲良くなった韓国人のご夫婦と
いっしょに散歩がてら、グラマードの市内見物に行きました。
ごらんの通り、全然ブラジルらしくない建築様式です。
まるで外国の街を歩いているような錯覚におちいりました。
違うのは、家のスタイルだけでなく、クルマのドライバーたちのマナーもまるで外国そのもの。
ふつう、ブラジルの街では、歩行者が道路を横断する時は、よほど注意しないと歩行者軽視のドライバーのクルマに轢かれそうになりますが(実際、このような事故による死傷者が多い)、グラマードでは、歩行者が横断しよう、と歩道から一歩、足を道路に踏み入れると、即座にドライバーはクルマを止めて歩行者が道路を渡り切るのを待ってくれるのです。
サンパウロやリオデジャネイロなどの街では、一歩どころか十歩道路に踏む出しても誰もクルマを止めてくれないどころか、(跳ねなければ?)クラクションをうるさく鳴らして歩行者を除こうとします。
グラマードの歩行者優先のマナーは、おそらくドイツあたりから持ち込まれたものでしょうけど、自動車からいつも追い払われ、無視されるのがふつうのブラジルの歩行者から見れば、天変地異ほどのカルチャーショックです。
しかし…
もし、グラマードの市民たちがほかのブラジルの街をもし歩けば、歩行者無視のドライバーたちを見て戦慄することでしょうね…
あ、そうそう、グラマードと言えば、グラマード映画祭、フェスティバル・デ・グラマードが有名です。
この映画祭はブラジルでもっとも有名なもので、優秀な国産映画作品が授賞され、このイベントには内外から何万人という人たちが集まって賑わいます。
フェスティバル・デ・グラマードの様子(サイトより)
アルペンハウスホテル、とてもフォトジェニックな
建物ですね (^_^)。ぼくもこんなところなら
カメラを向けてしまいます♪。
最初のバスのサイドミラーが凄い造りになってますね^^。
by すーさん (2012-12-04 11:46)
スペシャルバスでラッキーでしたね☆(^^)
ホテルもグラマードの街並みもとても素敵ですね☆
交通マナーには驚きですが
やはり都会ほど人の気分や気持ちも
荒れているということなのでしょうか・・・。
by rtfk (2012-12-04 13:46)
こんにちは。
お写真拝見しましたが、
いやあ、素敵ですネー(*´∇`*)
日本にもたくさんよいところがありますが
日本を飛び出したくなります。
by つなみ (2012-12-04 13:50)
>すーさん、外観は派手派手しくありませんけど、内部はたいへんごじゃースなものでした♪
あ、長距離バスのサイドミラーですね。 これは空気抵抗の少ない(?)デザインだと思うのですけど、効果の方はどうだか分かりませんね^^;
>rtfkさん、あの豪華バスはまったくラッキーでした。
まあ、私たちは標準のサイズ(?)なので、シートに二人くらい座れるほどゆっくりでき、たいへんリラックスした快適なバス旅行をすることができました^^b
>つなみさん、こんにちは。
本当に素敵なところです。南なのでそれほど暑くもないし。
また機会があったら再度行ってみたいです♪
by Loby (2012-12-04 20:03)
当たり前でしょうけど、移動距離が半端ないですね^^;
どこも、すごく立派な建物や設備なんですね。
自分的なイメージとの相違にビックリです...
いや~、勉強になります(*^^*)
by ひでぷに (2012-12-04 20:24)
4階建てが実は7階建てとは、、まるで、忍者屋敷のようだ。(笑)
町並みの景観も、日本とは違って電柱や看板が無く、すっきりして美しいですね。
by なんだかなぁ〜。横 濱男です。 (2012-12-04 20:57)
夢のように豪華な旅ですね。拝見しているだけで楽しくなります。
by JUNKO (2012-12-04 21:37)
グラマード、かなりの高地なんですね。
鹿児島で言うとえびの高原近くですね。
部屋のベッドが大きいホテルです。
by moumou (2012-12-04 21:40)
11000㎞のバスの旅、流石に大きな国ですね。
by Silvermac (2012-12-04 22:22)
こんにちは。
途中で1泊したとはいえ、1100キロもバスに揺られるとお尻が痛くなりそうです。特別仕様のバスでLobyさんよかったですね(^_-)-☆
パリでは歩行者が横断しようとするとすぐ自動車が止まってくれました。二本よりもずっと歩行者に優しかった印象があります。ヨーロッパはそうなんですね^^
by kuwachan (2012-12-05 12:10)
街路灯ならびに建物の建築様式?からも、フランスによる植民地統治が
行われいた地域なのでしょうか?ではまた、
ありがとうございました。
by PopLife (2012-12-05 12:55)
こんにちは(^-^)
バス旅はただでさえ他の方に気を使うから余裕があるのは、
嬉しいですね\(^o^)/
ドライバーのマナー素晴らしいですね。
by sachi (2012-12-05 13:00)
日本では、赤信号で渡っている歩行者を跳ねても悪いのは車ですからね。
by himanaoyaji (2012-12-05 15:44)
ブラジル市場へTV販売の生産拠点として
マナウスに工場が有った事、幹部候補社員を
大阪の本社へ招いて教育研修した時に木彫りの
お土産を貰った事(今でも大事に持ってる)等を
思い出し、思わずグーグル地図でマナウスを確認
してしまいました、南米大陸のど真ん中に・・・
by taharas (2012-12-05 17:51)
>ひでぷにさん、そうですね。ブラジルは広大ですから、200~300Kmくらい移動したくらいではひとつの州から出れません。最低でも500~1000Kmは移動しないと。^^;
ブラジルは自然も豊かですが都会は近代的ですよ♪
>なんだかなぁ〜。横 濱男ですさん、まったく、あのホテルの構造には少々驚きました^^;
あ、そう言えばグラマードは大きな看板や電柱があまりない町でした。
>JUNKOさん、バスツアーでしたけど、ゴージャスで楽しい旅でした^^b
>moumouさん、だから山岳地帯旅行というツアーパック名になっています。 ベッドはこちらでは体格のいい人が多いので、日本人なら4人ほど寝れるサイズです^^;
>Silvermacさん、往復距離だけで2200KMです^^;
>kuwachanさん、こんにちは。
最初のホテルに到着するまでに12時間くらいかかった感じですけど、景色を楽しんだり、グーグー寝たりしましたので楽でした。
バスがたっぷりのスペースがある特別仕様だったので助かりました。
やはりヨーロッパはドライバーのマナーがいいのですね。
日本よりいいみたいですね♪
>PopLifeさん、フランスによる統治が行われたのはブラジル北東部のごく一分、それもごく短期間で、たしか17世紀ころだったと思います。
私が旅行した南リオグランデ州をふくめ、多くの州ではフランスの影響はまったくありません。あるのは、ポルトガル、イタリア、ドイツなどの影響です。
>sachiさん、こんにちは。
あの特別バスは定員よりず~っと少ない人数だったこともあり、たいへんリラックスできました^^b
グラマードのドライバーのマナーには驚きました。
ブラジル中のドライバーが見習ってほしいです。
>himanaoyajiさん、こちらでは、赤信号で渡っている歩行者を跳ねた場合、悪いのは歩行者で、裁判にかけるとクルマの損害賠償を命令されかねません^^;
>taharasさん、ご訪問有難うございます。
マナウスをご存知なんですね。 あそこはたいへん暑いので有名ですので、たいへんだったでしょうね。
いろいろとブラジルとの縁がおありなのですね^^b
by Loby (2012-12-05 20:04)
街並みがとても素敵ですね!
やはりちょっとブラジルとは違う雰囲気でしょうか^^
by 美美 (2012-12-05 20:46)
きれいな街ですねー♪
ゆっくりのんびり楽しみたい街、いいですね(^-^)
by asty (2012-12-05 20:50)
こんな素晴らしい体格で搾り出される歌声はさぞかし素晴らしいんでしょうね。
YouTube探してみます。
by 駅員3 (2012-12-06 11:00)
ナチスの関係者がブラジルに亡命したと読んだとき、アマゾン川やリオのカーニバルしか知らなかった私には不思議に思えたのですが、こんな町もあったのですね。ブラジルはさすがに広いです。
by ackylacky (2012-12-06 11:23)
>美美さん、ブラジルとは思えない街並みとドライバーのマナーです。
ただし、しゃべる言葉はポルトガル語ですけど。
>astyさん、グラマードはたいへん美しい街でした。
まるでヨーロッパの街のようです♪
>駅員3さん、そうですね。声量は体格に大きく影響されますから、オペラ歌手のようにいい声だと思います。
>ackylackyさん、ブラジルとドイツの結びつきは、想像以上に大きいのですよ。 ドイツ系移民が多かったこともあってか、第二次大戦の当初までは、ブラジル政府も比較的ナチスドイツに好意的だったのです。
これは米国も似たようなもので、大戦中に迫害を受け、隔離されたのは日本人移民だけでした。
by Loby (2012-12-06 20:13)
温かいコメントをありがとうございました。
自分が元気になりかけた頃、主人が事故に遭い、色々と駆け回ったため現在疲労困憊です。
来週復帰の予定ですが、本日はご挨拶のみで失礼いたします。
by 麻能 (2012-12-06 20:39)
広大なブラジルのバスの旅、素敵ですね!時間をかけてゆっくり回ると良いでしょうね。
by rabbit (2012-12-06 21:42)
>麻能さん、それはたいへんでしたね。
家族が事故に遭ったり、病気になったりすると、とくにママや母親はたいへんだと思います。家事、育児のほかに看護とかいろいろ仕事が増えますので心労も並大抵でないと思います。
くれぐれもお無理はなされませんように。
>rabbitさん、まあ、1000Kmくらいだと、それほど急いで旅する必要もないと考えてバスにしましたが、予想以上に楽でした^^b
by Loby (2012-12-06 23:33)
ああ、行ってみたい。写真を見ていて、あたイメージと異なる道路(横断)事情とか読んで、そう思っちゃいました。
なるほどドイツ・イタリアから。人の歴史なんですね。
by じみぃ (2012-12-10 13:01)
>じみぃさん、グラマードはブラジルの中でも(ほかの町と比べて)、
かなり(素敵に)異風な町ですよ♪
日本人観光客で行く人はあまりいないようですけど。
by Loby (2012-12-10 20:19)