三国志の世界- 赤壁の戦い [映画&DVD]
レンタルで「レッドクリフ」(原題:赤壁)のDVDを借りて見ました。
レッドクリフはあまりにも有名な『三国志』のストリーの中でもたいへん重要な位置を占める「赤壁の戦い」の映画化作品です。 ちなみに、「赤壁の戦い」とは中国後漢末期の208年、長江の赤壁で起こった孫権・劉備連合軍と曹操軍の間の戦いの名前です。
『三国志』ファンなら知らないものはない、『三国志』ファンでなくとも知っている人の多い「赤壁の戦い」ですが、この戦いをクライマックスとして、その前後の孔明、周瑜、 曹操などの智謀、思惑、策略、政治・人間関係などを見るのはたいへん興味深いものがありますね
さて、「レッドクリフ」は2008年公開の作品ですが、Wikipediaによると5時間にもおよぶ長編のため、Part1とPart2(2009年公開)の二部に分かれて公開されています。
Lobyが見たDVD版は全編録画版らしく、Part2の”未来への最終決戦”までありましたが、どう考えても5時間はありません 調べてみたところ、ブラジルで販売されているDVD版は148分しかありませんでした。
日本で販売されているDVD/BRはPart1とPart2の二枚があり、それぞれ147分とありますから、ブラジル版の2倍もあります ということは、ブラジル版はかなりストリーをカットしていることになりますね
どうせ見るならたっぷり見たいものですけど、日本語版は入手難しいし… 当分はあきらめるよりほかありません
「レッドクリフ」は名匠ジョン・ウー(呉宇森)監督による中国の作品ですが、さすが世界第二位ともなった経済大国だけあって、ハリウッド映画に優るとも劣らない規模・内容の超大作となっています。
制作費は100億円と言われていますが、人件費の安い中国での制作費ですから、もしハリウッド製だったら300億円くらいかかったかも知れませんね
キャストも豪華なもの(って言っても中国の俳優はあまり知らないのですが)で、主な俳優は次の通りです。
曹操:張豊毅(チャン・フォンイー)
周瑜:梁朝偉(トニー・レオン)
孔明(諸葛亮):金城武
趙雲:胡軍(フー・ジュン)
甘興(甘寧をモデルにした架空の人物):中村獅童
孫権:張震(チャン・チェン)
劉備:尤勇(ヨウ・ヨン)
関羽:巴森扎布(バーサンジャブ)
張飛:臧金生(ザン・ジンシェン)
魯粛:侯勇(ホウ・ヨン)
小喬:林志玲(リン・チーリン)
孫尚香:趙薇(ヴィッキー・チャオ)
まあ、三国志という物語は、かなりフィクションが加えられていて、どこまでが真実で、どこまでがフィクションかわからないというところがありますが(映画「レッドクリフ」の中でもかなりフィクションが語られている)、諸葛孔明がこう言った、周瑜がああ言った、 曹操がこんなことをした、しなかったなどというディテールの真偽は別として、歴史的に見て史実だと言えそうなのは、
呉の周瑜が曹操の大軍を(ほとんど独力で)撃破したこと
孔明の天下三分の計が順調にスタートし、劉備による漢王朝再建を目指せるようになった
といったところでしょうか。
赤壁の戦いで各軍のたどったルート
赤壁の戦いが行われたと推定されている場所
ふてぶてしい曹操を見事に演ずるのはチャン・フォンイー
作品の主役的(?)な役をする周瑜(トニー・レオン)
金城武は諸葛孔明(ちょっとハンサムすぎる?)
周瑜の妻、小喬(リン・チーリン)
孫権の妹、尚香 (ヴィッキー・チャオ)
胸のすくような活躍を見せる劉備軍の趙雲(演ずるのは胡軍)
甘興を見事に演じる中村獅童
劉備軍の三将軍。「レッドクリフ」では、関羽、張飛の活躍はちょっと影が薄い?
おっとりした劉備(ヨウ・ヨン)と若武者ぶりを示す孫権(チャン・チェン)
奇計をもちいて10万本の矢を入手した孔明(左は魯粛)
孫権軍と劉備軍の同盟の立役者、魯粛
ジョン・ウー監督と金城武(孔明)、ホウ・ヨン(魯粛)
進撃する周瑜軍
周瑜軍の攻略にかかった曹操軍
曹操軍の本陣
歴史的には、この「赤壁の戦い」による戦略的勝利によって諸葛孔明は劉備に提言した「天下三分の計」実現に向かって大きく踏み出すわけです。
ちなみに、ちょっと調べてみたところ、現在、「赤壁」の名前で知られている戦場は、三国志時代には「石頭関」と呼ばれていたとか。 赤壁と名づけられたのは、曹操軍を迎え撃った周瑜軍の先鋒、黄蓋の船団による奇襲攻撃により曹操軍の大船団が炎上し、その炎で石頭関が真っ赤にまったことからつけられたそうです。
これでようやく「赤壁」という名前の理由が分かりました。
それまで、なぜそう呼ばれるのか分からなかったのです。別に赤い色(土)をした崖があるようではないし、なぜ、赤壁なのか… と思っていたのですが、赤々と染まるほど曹操軍の船団が燃えたというわけです。
この崖が…
赤々と染まるほどの大延焼だった
「レッドクリフ」は先にも述べたようにかなりフィクションが入っていますが、三国志を読んだ人でも読まなかった人でも十分に楽しめる娯楽大作ですが、同作品の中で目立つの周瑜の大活躍です。もうほとんど主役と言ってもいいくらい。トニー・レオンが見事に演じています。孔明役の金城武も影が薄くなる感じです
それから曹操。曹操はストリー上もたいへん重要な人物ですが、チャン・フォンイーが憎々しいまでに悪役をこなしています。 武将クラスで光るのは日本でもたいへんファンの多い趙雲と甘寧をモデルにした架空の武将、甘興ですね。ちなみに甘興役を演じているのは中村獅童ですが張飛、関羽そこのけの豪傑武者ぶりを見せてくれます
赤壁画
赤壁の戦いの図
レッドクリフ Part 1予告編
レッドクリフ Part 2予告編
「赤壁 ・・・ 古戦場への行き方と見どころ」という興味深い動画がありましたので紹介しておきます。
中国の赤壁にまでわざわざ行かなくても実際に行ったような感じにさせてくれます(そんなことはないですね…)
ともあれ、楽しい三国志の世界です
2010-10-19 22:57
あしあと(21)
コメント(8)
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「レッドクリフ」は見てないんですよ、実は。見るならやはり完結してからと思っているうちに見そびれましたね。レンタルででも見ようかな。(でもうちのTV小さいから迫力ないでしょうね)
赤壁の意味はそうだったんですか。知らなかったです。赤い土の崖なんだと思い込んでいました。。。A>_<;
by あんず-M (2010-10-21 00:33)
こんばんは。
レッドクリフは私も見ました^^
三国志そのものはあまり知らないのですが、
十分楽しめました。むしろ三国志への興味が湧きましたね。
by perseus (2010-10-21 01:01)
映画もすごいけど、ここまで調べるLobyさんもすごい。
by y-tanaka (2010-10-21 05:29)
スキン変更のアドバイス、ありがとうございました。
サイズ変更により以前より良くなりました^^ありがとうございました。
レッドクリフはまだ観てないですが、予告編を見ると観たくなりますね^^
今度借りて観てみます。
by akahara (2010-10-21 07:44)
HMVのサイトで海外発送してくれますよ~
送料は恐ろしい感じがしますが・・・
by sorasora (2010-10-21 21:20)
≫あんずーMさん、私がDVDで見たのは、どうやらPart2のようです。
まあ、このストリー(赤壁の戦い)のクライマックスで、たいへん見ごたえのある作品なのですが、どうせならPart1も見たかったです。でも、私の見過ごしでなければこちらではPart1は販売されてないようです(涙)
≫perseusさんもすでに見られたのですね。
「三国志」ファンでなくても楽しめますね^^b これがきっかけになってファンになったりして。。。
≫y-tanakaさん、いや~、ちょっと凝り性なので少々興味深そうな話題を載せただけです^^
≫akaharaさん、スキンを適切なサイズにできたようでよかったですね^^
レッドクリフは劇場で観るのが一番ですが、大画面のTVでも十分その迫力を感じれます^^b
≫sorasoraさん、日本から発送してもらうことは知っていますが、やはり送料が目が飛び出るように高いようなのでアキらめています(涙)
≫etuさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫私が三人目さん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫k-yanさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
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by Loby (2010-10-21 21:56)
三国志は吉川英治で読みました
感動大巨編ですね
by 駅員3 (2010-10-21 22:26)
≫駅員3さん、吉川英治版はかなり昔に読みました^^
でも印象に残っているのは横山光輝のマンガ「三国志」です^^
マンガも本も映画もすべて素敵ですね!
by Loby (2010-10-22 22:16)