チリの鉱山事故 [好奇心&ニュース]
チリ北部アタカマ州、コピアポ県のサンホセ鉱山落盤事故で33人の鉱夫が地下深くに閉じ込められたニュースが世界中のマスコミで流されています。
地下700メートルという深さのところに全員無事で生き残れた(現在で18日間)というのも驚きですが、週末は(ブラジルの)どこのTV局もこの事件の特集ばかりでした。
日本でも同じだったと思いますが、閉じ込められている鉱夫たちが撮影した彼らの状況を録画したビデオが公開されたのと、地上の家族たちと鉱夫たち一人ひとりが電話できたというのが大きく取り上げられていました。
視聴者を惹きつけておきたいTV局にとっては、こういう事件はそれこそ”天からの降ったようなグッド・ニュース”です。
その一方、最近よく見られるのが、TV局の若手レポーターなどの勉強不足、知識不足などによるおかしなコメント、変なコメントです。
33人の鉱夫たちは、好んで鉱山の地下深くもぐったわけではないし、また誰かを救出しに言って閉じ込められたものでもないのですよね...
生活のために、家族を養うために、危険がともなう仕事だと分かっていても毎日毎日地下深くもぐって、湿度90パーセント、温度30度という過酷な環境の中で命をさらして汗水たらして仕事をしていたわけです。
大きな地図で見る
地下坑道での採掘作業というものは、昔から危険がつきものの仕事であり、戦前戦後の日本でも炭鉱の落盤事故、爆発事故(炭塵爆発)、一酸化炭酸ガス事故等で多くの人たち(ざっと計算しただけでも5,313人の犠牲や)が尊い命をなくしています。(参考資料)
日本のお隣の、近年発展目覚しい中国では、高成長を維持するために必要なエネルギー源の確保に躍起となっているためか、作業員の安全などまったく考慮しない炭鉱が多く、資料にあるだけでも2005年には3,300件を超える炭鉱事故が発生し、5,000人以上の犠牲者が出ています。その他の年の犠牲者数を含めると数万になるのではないでしょうか。
今年になってからも中国では相次いで大事故が起きています...
チリの鉱山でも状況は中国と似たり寄ったりだと思いますが、救出作業に関しては、33人の鉱夫たちを救出するためには今後4ヶ月ほどかけて直径70センチの縦穴を鉱夫たちがいる避難所まで掘削するそうですが、それまでに閉じ込められた鉱夫たちに希望をもたせ生き延びらせることの方が難しそうです。
地下に閉じ込められた33人の鉱夫たちの救出作業に取り組む作業員たち
地下700メートルという深さのところに全員無事で生き残れた(現在で18日間)というのも驚きですが、週末は(ブラジルの)どこのTV局もこの事件の特集ばかりでした。
日本でも同じだったと思いますが、閉じ込められている鉱夫たちが撮影した彼らの状況を録画したビデオが公開されたのと、地上の家族たちと鉱夫たち一人ひとりが電話できたというのが大きく取り上げられていました。
地下に閉じ込められた肉親の安否を気遣う家族たち
事故が起きた鉱山には32のチリ国旗と1つのボリビア国旗(33人の鉱夫たちの国籍)が
視聴者を惹きつけておきたいTV局にとっては、こういう事件はそれこそ”天からの降ったようなグッド・ニュース”です。
なにより血なまぐさくない(戦争やテロではない)し、観ているものに感動をあたえるからです。
その一方、最近よく見られるのが、TV局の若手レポーターなどの勉強不足、知識不足などによるおかしなコメント、変なコメントです。
このチリ鉱山事故に関連しても、こちらのある民放TV局の若いレポーターが、閉じ込められている33人の鉱夫たちのことを
「勇敢な鉱夫たち...」
と言ったのには開いた口が塞がりませんでした。
33人の鉱夫たちは、好んで鉱山の地下深くもぐったわけではないし、また誰かを救出しに言って閉じ込められたものでもないのですよね...
生活のために、家族を養うために、危険がともなう仕事だと分かっていても毎日毎日地下深くもぐって、湿度90パーセント、温度30度という過酷な環境の中で命をさらして汗水たらして仕事をしていたわけです。
大きな地図で見る
地下坑道での採掘作業というものは、昔から危険がつきものの仕事であり、戦前戦後の日本でも炭鉱の落盤事故、爆発事故(炭塵爆発)、一酸化炭酸ガス事故等で多くの人たち(ざっと計算しただけでも5,313人の犠牲や)が尊い命をなくしています。(参考資料)
日本のお隣の、近年発展目覚しい中国では、高成長を維持するために必要なエネルギー源の確保に躍起となっているためか、作業員の安全などまったく考慮しない炭鉱が多く、資料にあるだけでも2005年には3,300件を超える炭鉱事故が発生し、5,000人以上の犠牲者が出ています。その他の年の犠牲者数を含めると数万になるのではないでしょうか。
今年になってからも中国では相次いで大事故が起きています...
チリの鉱山でも状況は中国と似たり寄ったりだと思いますが、救出作業に関しては、33人の鉱夫たちを救出するためには今後4ヶ月ほどかけて直径70センチの縦穴を鉱夫たちがいる避難所まで掘削するそうですが、それまでに閉じ込められた鉱夫たちに希望をもたせ生き延びらせることの方が難しそうです。
救出作業の解説動画(ポルトガル語版ですがよく分かります)
地下に閉じ込められた33人の鉱夫たちの救出作業に取り組む作業員たち
事故が起こった鉱山
先にも述べた湿度90パーセント、温度30度という悪環境の中で、いつが昼か夜かも分からない地下で120日間も生き続けるというのは想像を絶するものです。
不衛生から来る病気にかからないようにするとともに、強度のストレスからデプレッション(落ち込み、抑鬱)にならないように気をつけなければいけません。デプレッション対策については、すでに宇宙飛行士のデプレッション治療で経験の深いNASAが協力をすることになっているそうですので心強いですね。
先にも述べた湿度90パーセント、温度30度という悪環境の中で、いつが昼か夜かも分からない地下で120日間も生き続けるというのは想像を絶するものです。
不衛生から来る病気にかからないようにするとともに、強度のストレスからデプレッション(落ち込み、抑鬱)にならないように気をつけなければいけません。デプレッション対策については、すでに宇宙飛行士のデプレッション治療で経験の深いNASAが協力をすることになっているそうですので心強いですね。
4ヵ月後というと、12月の終わりか来年1月の初めころになりますが、それまで鉱夫たちは手をこまねいて待っているだけではなく、それぞれ健康管理をしなければならないし、また、救出用の縦穴が掘られ始めたら、その穴から下に落ちる岩石や土砂を取り除くという仕事をしなければなりません。こういう仕事をすることで目的感をもたせ、縦穴掘削が進むにつれて救助される日が近づくという希望を強く生き延びるための原動力にして欲しいものですね。
タグ:チリ鉱山事故
2010-08-30 23:31
あしあと(22)
コメント(13)
チリの鉱山事故、その中で33人全員が無事でいたことに
感動を覚えながらニュースを見ました。
シェルターがあったからこそではありますが、
神様が守って下さったと考えたくもなります。
救出までの4ヶ月、どうぞご無事でと祈るばかりです。
あらゆる支援で希望を失わせる事なく
救出の日を迎えさせてあげて欲しいものです。
シェルターに通じている穴を広げる工法だと
救出までの時間が短縮されるとか、危険がなければこの方がいいですね。
by 青い鳥 (2010-08-31 00:35)
うつ病にかかっている人もいるようですね・・・
それにしてもドリル孔がシェルターに届いた時のあの喜びようはビックリでした。
だって、これから救出に4か月かかるのに、まるで助かった!の如く・・・
by me-co (2010-08-31 01:53)
こんばんは。
日本でもかなり話題に挙がっていました。
うつ病の発生なども取り上げられたいましたね。
早く救出される日を願うばかりです!!
by perseus (2010-08-31 02:18)
日本でもニュースで大きく取り上げていますよ、
早く救出される事を祈ってます。
by y-tanaka (2010-08-31 05:28)
地下700m まで細いパイプを通して飲食物?を落としていたようなニュースを見たが上手くパイプが通じているんだね。酸欠の心配もないんでしようね。
救出用の穴の掘削は1日6~7m とか、閉じ込められている人やその家族、想像を絶するものがあると思う、1日も早い救出を祈るのみです。
by enosan (2010-08-31 09:08)
中国でも見ましたよ。
このニュース。
早く救出出来ると良いですね。
何よりも、衛生面。湿度90%以上。。。
4ヶ月もかかってしまうのかぁ。。。
by etu (2010-08-31 11:02)
TVのニュースで見ましたが寝るのもギリギリのスペースらしいですね。
食糧は心配ないような事言ってましたが、地上からシェルターまで
1時間位かかるとか。トイレの衛生面も心配ですし、早く救出されるといいですね。
by akahara (2010-08-31 13:05)
一日も早く全員無事に助け出されることを祈ってます
by 駅員3 (2010-08-31 13:49)
大変な事故ですね~
早く救出出来る事を
願っています!!
by *ピカチュウ* (2010-08-31 18:18)
etsさん同様に、中国でTVで見ました。
内容がよくわからず、ネットで内容を確認しました。
本当に、痛ましい事故です。一日でも早い救出を祈るだけです。
確かに中国では、鉱山での落盤事故がよくおきています。
結構淡々とレポータが報道しています。
by HiroIshikawa (2010-08-31 19:49)
これって
のんびりしてられませんよねぇ
私的には
なんかの~んびりしてる感がするんですが・・・。
by k-yan (2010-08-31 21:56)
≫青い鳥さん、日本でもニュースで大々的に取り上げられたようですね。
幸いにも絶命的と思われていた33人全員が無事だったのでさらにセンセーショナルに報道されているようです。
願わくは、できるだけ短期間で全員を救出してほしいということですね。
≫me-coさん、2週間も地上と音信不通だったので、地上の人たちは33人が全員事故でなくなったと思っているのではないか、と心配していたのです。
生存者がいるのといないのでは救出作業のスピードが違いますからね。
だからドリル孔が開いたときにみんな喜んだのです^^
≫perseusさん、生存者たちの最大の問題は精神、身体の健康維持だと思います。頻繁に家族とコンタクトをとり元気付けるとともに、専門セラピストなどによるフォローが重要不可欠になると思います。
≫y-tanakaさん、一日も早く全員を無事に救出してほしいですね。
≫enosanさん、地下の坑道はかなり大きいので酸欠の心配はないようです。それにパイプが通じたことで必要なら食料、水、薬などのほかに必要なら空気も送れますしね。やはりおっしゃられているように、最大の問題はストレスでしょうね。
≫etuさん、炭鉱事故が頻発する中国では、チリ鉱山の事故は他山の石的エピソードではありませんね。。。早く救出してほしいものです。
≫akaharaさん、避難所がそれほど狭いスペースとは知りませんでした。動画などではかなり広いようですので。。。
衛生面の管理はたいへん重要です。とくに排泄物の処理はきちんとしないと病気のもとになりかねませんね。
≫駅員3さん、一日も早く無事で救出してほしいですね。
≫*ピカチュウ*さん、地下700mという深い地底からの救出ですからかなり困難だと思いますけど、技術力と連帯意識で一日も早く救出してほしいですね。
≫HiroIshikawaさん、あ、すみません。関連記事サイトを紹介すればよかったですね。中国では一年に数回起こっていますから、別段目新しい事故でもないでしょうね。でも中国の炭鉱事故での犠牲者数は発表されてないものを含めるとかなりの数に上るようです。
≫sorasoraさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫けんけんさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫うつマモルさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫私が三人目さん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫cocomotokyoさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫キャラハンさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
≫モッズパンツさん、ご訪問&nice!ありがとうございます。
by Loby (2010-08-31 22:09)
本当に一日も早く閉じ込められた方々の救出をお祈りしています。
こういう状況でのメンタル面でのサポートは今後参考になることが多いでしょうね。今現在できる最大限の努力を払っていただきたいものです。
by あんず-M (2010-09-01 13:53)