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卒業 [Loby家のエピソード]

 「卒業」といえば、ダスティン・ホフマンの作品が有名ですが、今回は映画の話しではなく、Loby家の「卒業」に関するエピソードです。 

 昨日は、うちの娘の卒業式に行きました。
ブラジルの学校は、12月に終業し、2月に始業するので、今のこの時期はどこでも卒業式の季節なのです。

卒業したのは下の娘でゆかりという名前ですが、ようやく4年間の努力の甲斐あって、晴れやかに学位を取得したわけです。
親バカという言葉があり、Lobyがこれから書くことは多少はその傾向なきしにもあらず[たらーっ(汗)]ですが、親バカ的なのを承知で書くと、本当によくがんばったと思います。


卒業式の日。大学のキャンパス内で yu-01.jpg



ゆかりは次女ですが、彼女が高校を卒業する前に、
「パパ、私が大学に進学したら、学費払ってくれる?」

と聞いた時、その時は私の仕事も不安定だったこともあり、率直に事情を話して学費を援助できないことを告げました。(親としてまったく腑甲斐無いことでした...[ふらふら]

高校卒業後、彼女はウェブ・デザイナー学校に進み、デザイナーとなってからは隣町の小さなウェブ・デザイン会社に仕事を見つけました。往復の[バス]交通費、[レストラン]食事代などを差し引くとほとんど残らないような薄給でも、不平をこぼさないで勤めました。ウェブ・デザイナーの仕事は好きだったようですが、やはり将来性がないと見たのでしょう、1年ほど勤めたあとそこを退職しました。

その後、そのウェブ・デザイン・オフィスのオーナーの紹介で、地元の商店のコマーシャル番組などを製作する小さな会社に就職。もとの会社のオーナーから紹介されたということは、よほど彼女の仕事ぶりを買ってくれたのだと思います。
その新しい会社では、電話応対、銀行の用事、社員の給料支払い、請求、経費支払い等、管理一切をまかされたそうです。その会社のオーナーは金銭的にはかなりルーズで、ゆかりが入社したときは、会社の財務状態はあまり良くなかったとか...

それをゆかりは事態を正確に分析・把握し、財務状態を改善できるように徹底的に厳しい管理を実施し、数ヶ月の後に財務状態を改善することができました。彼女の話によれば、会社のオーナーの経費(小遣い?)も彼女が決めて、「今月はこれだけ遣ってください!」と言い渡していたとか...[あせあせ(飛び散る汗)]
それだけの貢献をしながらも、給料はまったく上げてもらえず、1年後にか、彼女が大学で勉強したいという希望をもっていることを知ったオーナーは、学費の半額を払うことで給料アップに代えることを提案し、それでゆかりはようやく念願であった大学に入ることができました。
まあ、会社にとっては社員の教育費を払うということは税制上もメリットがあるので、全然経費は増えないわけなのですが。
大学に入ったといっても昼は仕事があるので当然夜学になるわけですが、大学では経営学を選んだゆかりは、勉学に精を出しました。
試験が近づくと夜、大学から帰ってから勉強したり、または週末にもどこにも出かけずに一生懸命に勉強しました。


大学は、その専攻しているコース分野の研修をするのが常で、彼女も2年生になってから研修できる会社を探し始めました。経営学なので基本的にはそのコマーシャル番組製作会社でも良かったのですが、その会社では将来性がないので、出来れば将来性のある会社をと考えたのです。
幸い、家から歩いて20分くらいのところにある、大きな会社に研修生として入ることができました。
コマーシャル番組製作会社のオーナーはたいへん残念がったそうですが、安月給で人を(こき?)使って、給料アップはなし、将来性もない職場には定年近い人ならまだしも、若い人は残りませんよね...

大会社に研修生として入ってからも、ゆかりはまじめに努力しました。
そこではライン(組立工程)で必要な材料を海外から輸入する仕事、ぞくにロジスティックと言う仕事を担当。
最初、仕事のやり方を手ほどきして教えてもらった彼女は、すぐそのノウハウを吸収し、そつなく仕事をこなすように。余裕をもって仕事をはかすようになったゆかりは、ブラジルでどの会社でもほとんど同じように研修生を扱う(酷使?)ように、ほかの部署からも頻繁に呼ばれるように...[たらーっ(汗)]
それでも不平不満をもらさずに、頼まれた仕事はテキパキこなし、月日が経つうちに彼女は”重宝”なYUKARIとなったようです。


2008年の世界の金融危機[バッド(下向き矢印)]はブラジルにも押し寄せ、ゆかりが働いている会社も大量解雇を余儀なくされ、多くの社員とともの研修生もその対象に...[がく~(落胆した顔)]
当然、ゆかりも(研修生)契約打ち切りにならないかと心配していました。
同じ部署に4人くらいいた研修生の中で、欠勤したり、遅刻したり、仕事の成績のよくない学生は即刻契約打ち切りとなり、残ったのはゆかりともう一人の女性学生の二人となりましたが、残された研修生枠は一人だけ...[exclamation×2]



(つづく)




あしあと(12)  コメント(10) 

あしあと 12

コメント 10

y-tanaka

こんばんは。
お嬢様、卒業おめでとうございます。
我が家も長男が今年卒業、就職です。

記事の続きが気になりますが、無事卒業と言う事は・・・・・
by y-tanaka (2010-01-30 21:43) 

モッズパンツ

ご卒業おめでとうございます。
Lobyさん、おめでた続きですねー。いいなー。w (^ω^)b
いやー、トテーモ素晴らしいお嬢さんですねー。よく頑張りましたね。スゴイです。w
(´∀`)ノ

(^ー^)ノシ


by モッズパンツ (2010-01-30 22:55) 

青い鳥

yukari様のご卒業、おめでとうございます。努力家の御嬢様に心からの拍手を送りたいと思います。
今の日本の若い人達にyukari様の勤務ぶりを真似て欲しいものと思います。
ちょっと辛いとすぐに「自分には合っていない」と言って辞める者が多いのです。
by 青い鳥 (2010-01-31 00:23) 

ゆか

お嬢様のご卒業おめでとうございます。
優秀で勤勉な方ですね。頭が下がります。
私は親に甘えるばかりで、こんな努力は今までして来なかったなあ><;
by ゆか (2010-01-31 03:12) 

Krause

娘さんの卒業、おめでとうございます!
by Krause (2010-01-31 09:19) 

enosan

お嬢さんご卒業おめでとうございます。
そして頑張っておられるのですね、頼もしい限りです。
by enosan (2010-01-31 10:29) 

ばんちゃん

ゆかりさんご卒業おめでとうございます。
日本以外は大学を卒業するのってとても大変とよく聞きます。
ここまで読んだだけでもすごいの一言です。
続きがとてもきになります。
ブラジルの大学の卒業式・・とても見てみたいです。
by ばんちゃん (2010-01-31 11:17) 

me-co

親御さんに似て、優秀なお嬢様なんですね^^
親ばかでも子自慢でも無い!客観的事実として読みました。
ところで目が「はあと」なんですが・・・<オホホ
御卒業おめでとうございます。
by me-co (2010-01-31 15:23) 

おりおん星人18号

ご卒業おめでとうございます!!
親の目を通してのお嬢様のお話、興味深く読ませていただきました。
by おりおん星人18号 (2010-01-31 22:59) 

Loby

≫y-tanakaさん、ありがとうございます。tanakaさんのお家もご長男が今年卒業&就職ですか!おめでとうございます♪

≫モッズパンツさん、ありがとうございます。本当に”努力賞”が相応しいがんばり屋さんです←父親に似ず(^^;;

≫青い鳥さん、ご拍手、ありがとうございます!苦労しただけ、自分の心の財産になればと思っています。

≫ゆかさん、ありがとうございます。優秀かどうかは知りませんが、勤勉で努力家であることは確かです^^ 親が腑甲斐だったので、がんばるしかなかったのだと思います><

≫Krauseさん、ありがとうございます!

≫nosanさん、ありがとうございます。これも日に影に応援してくれた人たちがいたためだと思います。

≫ばんちゃんさん、ありがとうございます。
そうですね、日本や米国あたりでは大学は普通かも知れませんが、ブラジルでは、やはり家庭的に恵まれているか、自分で努力するかしないと進学は難しいようですね。

≫me-coさん、どうもありがとうございます!親にはぜんぜん似てない、責任感が強く、努力家のようです(^^; あ、目がハートね。。。 本人に無断で載せているので目だけ隠しました>< 

≫おりおん星人さん、ありがとうございます!
どうも”親ばか”のお話しで恐縮です><


by Loby (2010-02-01 20:36) 

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